【人物図鑑】企業再生や人材育成、健康経営を手掛ける地場経営コンサルの先駆者

株式会社富士経営
代表取締役
崎田松男

株式会社富士経営 代表取締役 崎田松男
株式会社富士経営
代表取締役
崎田松男

【さきた・まつお】
佐賀県伊万里市出身、1942年生、福岡大学商学部卒。高校卒業後に佐賀共栄銀行へ入行。3年勤務した後、福岡市内の電材商社に転職して、働きながら福岡大学商学部二部で学ぶ。その後、公認会計士事務所勤務を経て、経営コンサルタントとして独立開業。1976年10月、株式会社富士綜合経営センター(現富士経営)を設立して、代表取締役に就任。現在、株式会社富士経営をはじめグループ企業6社の代表を務める。これまで長年にわたって、財務を中心とした中小企業向けの経営コンサルティング事業を手掛け、改善指導した社数は650社を超える。趣味はゴルフと釣り。

【3Points of Key Person】

◎企業再生をはじめ人材育成や収益改善事業などに取り組む
◎企業再生コンサルタントの先駆けとして650社を手掛ける
◎健康経営の実現による『豊かな国づくり』を目指す

企業再生コンサルの先駆者として人材育成や収益改善に尽力

株式会社富士経営
代表取締役
崎田松男

「長年、日本経済を支えている中小企業をはじめ、新たなビジネスを立ち上げた起業家らを応援している。世の中は移り変わっていくので、経営環境や時代状況の変化に合わせながら取り組んでいる」
中小企業向け経営コンサルティングをはじめ、人材育成事業や経営改善指導、M&A事業などを幅広く手掛ける株式会社富士経営の崎田松男代表取締役は力強く語る。40年以上にわたって企業再生を手掛けてきた崎田代表は、「今日、福岡における企業再生コンサルティングのパイオニアと評されることも多い」ようだ。

いま、富士経営で力を入れているのは、直近3期分の決算書を基に企業としての新たな収益源を生み出す〝財宝〟を発見するサービスだ。『富士式財務調査と財宝発見経営のすすめ方』と銘打った同サービスでは、法人決算書と代表者の個人確定申告書の直近3期分を専門スタッフが調査して〝財宝〟を発見した場合、獲得方法を有償で提供していく仕組みだ。
崎田代表は、「財宝発見の手法を用いることで会社経営の方向性や事業成功のノウハウを発見できる。我々は経営コンサルタントとして長年、中小企業・オーナー経営者向けに企業再生を手掛ける実績があり、税務や会計の専門家が気づかなかった企業経営上の〝財宝〟を発見する手法を見出した。企業経営者にとって大いに関心のある内容であり、予想以上に問い合わせも多い」と明かす。

一方、富士経営は企業再生事業や経営改善指導、収益改善指導に加えて、企業の後継者育成にも力を入れてきた。開塾以来30年余で約500人の二代目や三代目経営者ら経営幹部を輩出しているのが富士経営塾『経営者養成講座』TMT(TOP MANAGEMENT TRAINING)だ。年間12回・24日間の同塾では、ライフプランをはじめ、自己革新、財務、イメージ戦略、イノベーション、経営戦略立案など、塾長である崎田代表が長年培ってきた経営ノウハウを学んでいく。
「企業経営にとって、大切な要素の一つは、《ひらめき》である」と考える崎田代表は、「中小企業においては、独自性の高い製品やサービスをつくり出していくためにも経営者の〝ひらめき〟が求められている。経営者は自らの〝気づき〟を基に独自のビジネスモデルをひらめいて、つくり上げていくべきだ」と説く。そして、毎月、2人のゲスト講師を招いて開いている『M&A・ビジネス情報交換会』は2019年11月に通算100回開催を迎える。

理念「人を助け、企業を助ける」で創業、現場主義を貫く

株式会社富士経営
代表取締役
崎田松男

国税庁が2019年6月に発表した調査結果によると、国内269万社のうち、2017年度に赤字だった企業の割合は、実に62.6パーセントを占めた。
「日本の中小企業の多くが赤字経営に陥った要因としては、旧態然とした企業経営を続けている点が挙げられる。中小企業の場合、単独で新たなビジネスモデルを考案したり、探し当てたりできないので、我々が企業経営の専門家として、各業種・業態に最適なビジネスモデルを提供していくことができる」と、力説する崎田代表の社会人としての振り出しは銀行マンだった。
3年間の銀行勤務後、福岡市内の電材商社に転職して、働きながら福岡大学商学部二部で学んだ。「経営者を助け、中小企業を助けていきたい」と思い描いた崎田代表が選んだ〝学びの場〟が、公認会計士事務所だった。そして、32歳の時に経営コンサルタントとして独立を果たした。

創業時から「人を助け、企業を助ける」を理念に現場主義のコンサルティングを掲げて、企業の経営再建などに取り組んだ。経営不振に陥った企業の現場では、経営者本人の実力不足をはじめ、低迷する販売実績、過大な借金、社員の士気低下などと対峙しながら、企業の経営再建に汗を流した。
これまでの企業再建の歩みを振り返って崎田代表は、「いまは思い出になっている案件一つ一つにドラマがあり、すべてが教訓になっている」と目を細める。もっとも、金融機関からの依頼で取り組んだ企業再建のケースでは、立て直した途端に債権回収が優先された結果、残念な思いをしたこともあったという。
長年、中小企業の経営支援に打ち込んできた崎田代表は、「優秀な知的財産や技術やノウハウなどを有する中小企業を国が全面的に支援して発展できる土壌をつくるべきだ。優れた技術や意匠などの知的財産を持つ中小企業が、これからの時代の主役になっていく仕組みづくりを明確に打ち出さねばならない」と説く。

健康経営の実現に向けて青汁商品を開発、法人向けに販売

株式会社富士経営
代表取締役
崎田松男

「現状、医療費が毎年1兆円ずつ増え続ける中、30年前から予防医学による健康増進の必要性を唱え、実行・実践してきた。病気を防ぐ上でも健康食品の活用や適切な運動、ストレス軽減が〝肝〟となる」「まず、医食同源の観点から従業員個人の健康を第一に取り組み、そして健康経営を実践して、会社を元気にしていかなければならない。これらの取り組みを積み重ねていくことで将来的に国の医療費を半減させることも不可能ではない」と語る崎田代表の言葉にも力が入る。

かつて、自身がオーナーでもある型枠工務店で幹部4人が相次いで倒れるという事態に遭遇したことがある。崎田代表は長年、桑の葉を原料とした青汁を飲み続けて、健康診断の数値も良好だった。
この点を踏まえて、崎田代表は、九州産の桑と緑茶、兵庫産の海苔、乳酸菌はすべて国産原料でつくった新商品『青葉の健康第一くん』を開発して、主に法人向けに販売している。
「多くの国民が将来に対して不安を抱いているのは、国の無策によるところが大きいだけに国家100年の計を打ち出して、国民に方向性を示すべきである」と指摘する崎田代表は、「企業経営とは、『豊かな国づくり』に対する積極的な参加といえる。従業員の福利厚生も含めて、自社の経営力を高めていき、事業を拡大して日本を明るく元気にすることは、『豊かな国づくり』への参画そのものであるといっても過言ではない」との気概を胸に東奔西走の日々を送る。

DATA

名 称:株式会社富士経営
住 所:福岡市中央区天神1-2-4 農業共済ビル4階
設 立:1976年10月
代表者:代表取締役  崎田松男
事 業:経営コンサルティング、経営改善指導、M&A事業、後継者育成など
関  連:株式会社富士情報デザイン、株式会社富士マネージメントアカデミー、株式会社富士投資育成、株式会社富士エコ研究開発、株式会社富士イノベーションセンター
URLhttp://www.fujikeiei.net

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