【人物図鑑】東京で培ったビジネスキャリアの〝九州〟還元で地域活性化を図る

【画像】株式会社ドーガン 取締役 小田未来

株式会社ドーガン 取締役 小田未来

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株式会社ドーガン
取締役
小田未来

【おだ・みく】
1979年12月21日生、北九州市出身、福岡県立小倉高校卒~中央大学法学部法律学科卒。2003年4月損害保険ジャパン株式会社に入社、2007年3月新生銀行グループに転じる。新生プリンシパルインベストメンツ株式会社を中心とした組織再編を手履け、同社は日経ニューオフィス賞やポーター賞を受賞。2018年7月株式会社ドーガンに入社、人事・総務・広報の担当ディレクターを経て、2020年1月取締役に就任。趣味はゴルフ、神社巡り、韓流ドラマ鑑賞。

【3Points of Key Person】

◎九州への転職サイト『Qualities』を開設したドーガンの取締役に就任
◎新生銀行グループで手掛けた新組織がポーター賞を受賞
◎女性活躍推進の女性管理職ネットワークメンバーとしても尽力

九州の人材不足を解消を図る『Qualities』スタート

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株式会社ドーガンは、九州地域の活性化を目的としたファンドの設立・運営をはじめ、地元企業へのM&Aアドバイザリー業務、経営コンサルティング業務、再生支援業務などを幅広く手掛ける。2020年6月、九州の地元企業の人材不足解消を目指すローカル発Webメディア『Qualities』を開設した。

「キャリアは、自分で計画的につくっていくモノではなく、予想できない偶発的な出来事や巡り合わせの結果として築かれていく」 
2020年1月に同社の経営陣に仲間入りした小田未来取締役は、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱した『計画された偶発性理論』がキャリア形成に影響を与えていると考える。

大手損害保険会社や大手銀行グループを経て、Uターン転職で2018年7月、ドーガンに入社した小田取締役は、「福岡で働く初めての職場であり、しかも大企業から地場オーナー系中小企業への転職となった」と語る自身のキャリアもWebメディア『Qualities』の取り組みとオーバーラップしてみえてくる面もある。
現在、人事・広報・総務業務を担当し、さらに管理部門の業務効率化・システム化を手掛ける小田取締役は、「長年、管理部門を手掛けてきた中で新しい仕組みづくりや新たなシステム導入にチャレンジしてきた。トップが考えた戦略に基づいて、ゼロから具体的につくり上げてきたキャリアや実績が、私自身の強みになっている」と、はつらつとした表情をみせる。

投資銀行の子会社再編で日経オフィス賞、ポーター賞

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「女性が働く上で〝手に職を持つべき〟という考えに加えて、当時見たアメリカ映画に影響されて、弁護士を目指していた」という小田取締役は、小倉高校から中央大法学部法律学科へ進んだ。
「外の世界を知りたい気持ちも強かった」と専業主婦だった母と違う生き方を目指した側面もあったことを明かす。

弁護士への夢は大学入学後に潰えて迎えた就職活動は、氷河期といわれる厳しい状況下だった。福岡へのUターン就職を念頭に地場企業も受験したものの、在京企業との〝面接力〟の違いをまざまざと実感した。
そして、新卒で就職したのは、就活中の2002年7月に安田火災海上保険と日産火災海上保険との合併で誕生した損害保険ジャパンだった。

入社後に配属された営業において、担当代理店が他社へ乗合いするという失敗を経験し、「当時、大企業と小規模経営の代理店において企業文化や組織の違いを本質的に理解していなかった」という小田取締役には教訓となった。
小田取締役が自らの転換点として挙げるのは、転職した新生銀行グループにおいて、2013年~2014年、組織再編に携わったことだ。同銀行内の債権投資およびプライベートエクイティ業務、債権管理回収業、貸金業、金融商品取引業を行う組織を4つの子会社に編成して、新生PIグループを立上げるプロジェクトだ。オフィスの場所選定・レイアウト決定・工事までを5カ月間で実施し、組織風土づくりまでを担当した。

「経営直下のプロジェクトチームで、優秀な上司と仲間の考え方の深さを学び、本当に鍛えられたと思う」「担当者である自分の目線がある一方、上司の視線や経営者の視座もあり、上司や経営者の見え方や考え方を踏まえた上でアウトプットをしていく大切さを痛感した」と振り返る。
例えば、総務業務となりがちなオフィス設計だが、経営戦略に基づいているか、どういう企業文化を醸成させるか、免許やセキュリティの関係で発生する物理的障壁や、社員の動線でどう乗り越えるかなどの細かい想定をしつつ、相当のスピードで決定した。子会社グループ発足のオープニングセレモニーとして、長さ48㍍の巨大な廊下で各社対抗の綱引きを企画して、社員の素の顔が見え、盛り上がりと一体感を生み出した。

斬新さでも話題を集めたオフィスは2014年、第27回『日経ニューオフィス賞』に輝いた。その後の相次ぐ取材・来客対応として、現場で働く社員が自らPRする広報戦略を通じて、社員自身の会社へのロイヤリティも高めた。
組織全体の取り組みは、著書『競争の戦略』で知られるハーバード大学教授のマイケル・ポーター氏を顕彰して一橋大学大学院国際企業戦略研究科が主催する2015年度『ポーター賞』にも選ばれた。
その後、新生銀行本体の事業承継金融部へ異動し、森大介ドーガン社長と出会って、同社の存在を知ったことで九州へのUターン就職を果たした。

女性活躍推進に尽力し、若手社員らにエールを送る

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「若い女性は、見えないガラスの壁を前に《たら・れば》を繰り返しがちで、結果的にチャレンジできるチャンスを自ら封じている」と感じる小田取締役は2019年11月、福岡県主催の『働き女子のためのキャリアデザインセミナー2019』のゲストスピーカーとして自らのキャリアを語った。

2018年7月のUターン時に『女性の大活躍推進福岡県会議』が組織する女性管理職ネットワーク『WE-Net福岡』に6期生として参加して以来、女性活躍の推進に向けた取り組みにも参加している。
2020年1月、地元地銀が行内向けに開いた女性活躍キャリアセミナーのパネリストとして登壇して、意見交換を行った。

尊敬する人物として高校の先輩であり、アサヒビール社長・会長や日本放送協会(NHK)会長を歴任した福地茂雄氏を挙げる小田取締役は、《あなたにお願いするのは、あなたに期待していることの証である》と語った本人の言葉を胸に刻む。
その上で「もしも、いま悩んでいる人がいれば、現在のポジションから視点をワンステップ上げてみると、別の世界や意味合いが見えてくる。いろいろな巡り合わせや機会を自らのキャリアづくりに生かしてほしい」とのエールを送る。

DATA

名 称:株式会社ドーガン
住 所:福岡市中央区大名2-4-22 新日本ビル 2F
設 立:2004年 8月
代表者:代表取締役社長 森大介
事 業:ファンド業務、アドバイザリー業務
URLhttps://www.dogan.jp/

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