【人物図鑑】筑後川流域での地域創生や地域課題解決に自社メディアや広報力を生かす

【画像】筑後川ビジネス株式会社 代表取締役 西本英雄

筑後川ビジネス株式会社
代表取締役
西本英雄

【画像】筑後川ビジネス株式会社 代表取締役 西本英雄
筑後川ビジネス株式会社
代表取締役
西本英雄

【にしもと・ひでお】
1969年11月17日生。鹿児島市出身。千葉県立国府台高校卒~専修大学卒。SP会社に就職後、株式会社博報堂プロダクツ(旧アドダム)に転じ、博報堂本社チームで大手企業のブランディングやプランニングに関わる。その後、総合制作会社の株式会社イメージ・ラボへ移籍し、代表取締役社長を務めた。2013年、東京から九州へ移住。福岡市内に地域文化振興プロデュース会社、株式会社福報メディアエージェンシーを設立して代表取締役に就任。2020年、経産省JAPANブランド育成支援事業を受託したのを機に福岡県久留米市に地域創生に向けた専門広報媒体社として、筑後川ビジネス株式会社を設立して代表取締役に就任。座右の銘は「本気でイマを楽しめるオトナが、老若男女のミライを育む‼」

【3Points of Key Person】

久留米市・北野天満宮の参道沿いに地域課題の解決拠点を開設
◎ 広告・メディア歴30年、東京で大手企業を手掛けて福岡・九州へ移住10年
◎ 今後、インターネット放送番組をはじめ各種企画で地域創生に挑む

筑後川流域を舞台にした、地域課題解決の活動拠点が誕生

【画像】西本英雄@筑後川ビジネス

『筑紫次郎』の異名をもつ筑後川は、阿蘇山を水源に熊本・大分・福岡・佐賀の4県を流れて、有明海に注ぐ一級河川だ。
流路延長143キロ、流域面積2,860平方キロの筑後川は、九州最大の河川でもある。利根川(坂東太郎)、吉野川(四国三郎)と共に日本三大暴れ川の一つに数えられる筑後川は、流域に豊かな穀倉地帯を育んできた。
筑後川の中流域に1,000年の時を超えてたたずむのが、北野天満宮だ。
天喜2年(1054)、関白・藤原道隆の孫にあたる貞仙僧正が、京都の北野天満宮から菅原道真公の分霊を祀って創建したと伝えられている。

「地方において誰でも楽しめる良質な情報発信に取り組み、人々の熱量を集めたコミュニティーづくりを民間ベースで構築していくことで地域課題の解決に取り組んでいきたい。そして、地域を良くしていこうと、共生感を持って一歩前へ踏み出していくための拠点が誕生したことの意義は大きい」
北野天満宮の参道に面した古民家を改装して、地域情報の新たな発信拠点となる『筑後川Biz参道メディアサテライト』を立ち上げた、筑後川ビジネス株式会社の西本英雄代表取締役は、はつらつとした表情で抱負を語る。

「メディアによる情報発信に加えて、企業や地域の広報力は今後、ますます重要になっていく。一過性のイベントや単なる交流会ではなく、自分で考えて自ら行動する人たちが集う場にしていこうと思う。そして、地域課題の解決をはじめ、まちづくりやまちおこしに取り組んでいきたい」と考える西本代表は、観光振興誌『Rever Park Magazine』や筑後川流域経済創生マガジン『CHIKUGOGAWA.Biz』を刊行し、多彩なイベントやシンポジウムを手掛けてきた。
今後、地域版〝アベマTV〟的なインターネット動画の配信をスタートさせて、自社番組をストックしていきながら、3年後をめどにプラットフォーム化を図る構想だ。
一方、過去2年間、ユニークな人物らを招いて開催したセミナーでの実績も生かした番組企画も練っている。さらに〝オトナの社会科見学〟という切り口で企画する体感学習のドキュメンタリー映像化のアイデアも温める。

広告・メディア歴30年の実績と経験を地域課題の解決に注ぐ

【画像】筑後川ビジネス株式会社 代表取締役 西本英雄

「広告・メディア業界に約30年身を置き、情報メディアづくりを手掛けてきた。そして、地域文化やスポーツ文化の振興に向けたイベントや企画などをプロデュースしながら、地域創生の実証事業にも取り組んできた」と、目を細める西本代表は大学卒業後、SP会社で社会人としての第一歩を踏み出した。
株式会社博報堂プロダクツに転じて、博報堂本社チームの一員として日本を代表する有名企業のブランディングやプランニングを手掛けた。
その後、広告代理店大手で多くを学んだ各種メディアでの制作業務を総合的に手掛けていた株式会社イメージ・ラボへ移籍し、後に代表取締役社長も務めている。

「社長業よりもプロデュース業の方が忙しかった」ことを明かす西本代表は東京時代、福岡商工会議所などによるファッションショー『福岡アジアコレクション(FACo)』での舞台演出に関わった。
さらに大手流通業のアジアコレクション企画では、福岡のテレビ局と一緒にアジア諸国を巡って、企画実現に向けた折衝を重ねた。

一方、活字好きを自認する西本代表は、中国・上海で現地の日本人向け情報誌の誌面プロデュースに関わった。
さらに2012年8月、「アジア諸国をリンクする、情報をつなぐ、中心になる」とのコンセプトで雑誌『A.L.magazine』を創刊し、全国発売した実績もある。
そして、出身地・九州への思い入れが高まった西本代表は、2013年、アジアの交流拠点都市・福岡市への移住を決断。地域文化振興プロデュースを行う福報メディアエージェンシーを設立した。

「長年水泳に親しみ、高校・大学時代の最初までラグビーをやっていた。これまで学んだ、スポーツの魅力や良さを広く伝えていきたい」との思いを西本代表は抱く。
FIFA女子ワールドカップでの日本初優勝に貢献した『なでしこジャパン』の澤穂希選手が所属していた『INAC神戸レオネッサ』のスポンサード経験も持つ。
九州移住後の2015年に開催されたラグビーワールドカップのイングランド大会では、ベイサイドプレイスで公式パブリックビューイングのプロデュースを行った。そして、熱心なラグビーファンらと共に各所で夜を徹してW杯熱戦に酔いしれた。

一方、2018年、子どもたちがトップアスリートやアーティストらと出会える『 KIDS EXPO 』の総合演出プロデューサーとして関わった。
子どもたちの笑顔や感動で数万人の来場者のあった会場が満たされ、出演者仲間や父兄の幸せそうな表情を目にした西本代表は、自らの気持ちも高ぶった。

2020年、経産省のJAPANブランド育成支援事業を受託したのを機に西本代表は、久留米大学の駄田井名誉教授ら監修パートナーを迎え、福岡県久留米市に地域課題解決や地域創生に向けた専門広報媒体社として、筑後川ビジネス株式会社を設立した。
「持続的な地域社会の実現のために民間の知恵や知的財産を活用して地域課題の解決に取り組んでいくことで身近な地域の未来を築いていくことが重要だ」とする西本代表は、「ビジネスモデルとして地域課題を経済価値に変えていきたい」と、青雲の志で新たな一歩を踏み出した。

地域課題解決や地域創生をテーマに新たな物語が生まれる

【画像】筑後川ビジネス株式会社 代表取締役 西本英雄

「これまでの人生の9割は失敗だった。それらの学びとしては、本番よりも準備が大事であり、準備が甘かったら、結果的に失敗しがちになるということを胸に刻んでいる」とする西本代表は、真摯に自らと向き合う。
そして、一連の取り組みを映画製作に例えた場合、自らの役割をプロデューサー役だと考える西本代表は、「生業を通じて多くの人の縁に恵まれている。参道メディアサテライトへの参加者や参画者らが監修者であり出演者になり得るので、共創機運をつくっていきながら、みんなで取り組んでいきたい」と、顔をほころばせる。

北野天満宮の参道沿いにある古民家が生まれ変わった新たな舞台では、どのような物語が生まれ、どのようなドラマが展開されていくのだろうか。しばらく目が離せそうにない。

DATA

名 称:筑後川ビジネス株式会社
住 所:福岡県久留米市小頭町12-1
設 立:2020年10月
代表者代表取締役 西本英雄
事 業:地域問題解決全般
URLhttps://chikugogawa.biz/

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