【人物図鑑】カラフルな現代アートの〝書〟が描き出す、世界の人々の笑顔と感動

【画像】中島美紀トップ

書作家 中島美紀

【画像】中島美紀顔写真
書作家
中島美紀

【なかしま・みき】
佐賀県小城市出身、1988年10月25日生、佐賀県立佐賀北高校芸術コース書道科卒~福岡教育大学芸術コース書道専攻卒。3歳から書道を始め、高校、大学で芸術としての書を学び、芸術書道の基本を体得する。難関といわれる文部科学省認定書写検定の硬筆、毛筆の一級を高校生で共に取得。20歳で師範取得。2013年に姉の千香子と一緒に『中島姉妹』として、オランダやフランスなどを巡って、書のアートパフォーマンスで話題を呼ぶ。2017年夏にアメリカ・ニューヨークの人気イベントであるJAPAN Fesの路上でのゲリラ的な書のアートパフォーマンスで注目される。2018年3月、ニューヨークの代表的なアートイベントである『SCOPE ART SHOW』に単独ブースで出展して高い評価を得る。

【3Points of Key Person】

◎〝書〟を現代アートとして描き出す、注目の書作家
◎NYでのアートパフォーマンスと個展をはじめ、国内外で活躍
◎『世界の中島』の実現を目指して、筆を進める

紙と墨にこだわらない、カラフルな現代アートの〝書〟を創作

はかま姿の小柄な女性が、何畳もの大きな紙を前に大きな筆を用いた黒墨や多彩なカラーで〝書〟のアート作品をライブ感あふれるパフォーマンスで描き出していく――。

「日本の文化である書道の伝統を大切にしながら、紙と墨だけにこだわらず、スポンジやほうき、トイレットペーパーやラップの芯、段ボールなど身近なものを用いて、いろいろなカラーを使いながら、自由に書を表現して創り上げていくので、書道家ではなく書の作家『書作家』の肩書きを使う」
福岡を拠点に国内外において、斬新な書のアートパフォーマンスや独創的な作品制作などを手掛ける書作家の中島美紀さんは、にこやかにほほ笑む。

3歳から筆を持ち始めた中島さんはアメリカ・ニューヨークでの個展や書のアートパフォーマンスをはじめ、姉で同じく書作家の千香子さんと一緒に『中島姉妹』として、福岡市や海外の領事館からの依頼でオランダやフランス、オーストリア、イタリア、アメリカ、韓国で書のアートパフォーマンスを披露、それぞれの国に作品を寄贈した実績がある。
一方、国内においても福岡や佐賀を中心に書のアートパフォーマンスをはじめ、作品制作や店舗の壁画制作、飲食店や企業のロゴマークや表札などのデザイン制作まで幅広く手掛けている。

最近のアートパフォーマンスでは、川の水上や薔薇園内、夕焼け空を背景に自然と一体的に描く取り組みに加えて、プロジェクトマッピングやブラックライトなどを用いた新たなスタイルにも挑戦する。
従来の型にとらわれない現代アート的な独自の創作活動を通じて、中島さんは多彩でカラフルな独自の書の世界を描き出す。

ニューヨークの最先端アートが、〝書〟を現代アートに導いた

書道教室に姉妹で通い始めた中島さんは、小・中学校時代に書道を学び、高校時代に芸術としての書を習得した。そして、進学した大学の芸術コースにおいて、書に対する根本概念を覆されるような体験をした。

大学の卒業を控えての制作個展で「作品を見せないままに亡くなった祖父のために本来、祖父に見せたかった作品で個展にしたい」と思い悩んだ中島さんは、幼なじみが住むニューヨークを訪ねた。
そして、現地で最先端の現代アートと衝撃的に出会って、「《芸術はいい意味で何でもあり》だということをニューヨークで体感して、書の表現自体も大きく変わった。そして、カラフルな色をたくさん使うようになると、新たに色んな出会いがあって、色々な知識や言葉を身に着けて書自体も花のように色づいていった。何よりも書道の枠を超えて、自分の世界を目指すようになった」と、中島さんは振り返る。

ニューヨーク帰りの中島さんが開いた卒業個展のタイトルは、生前の祖父が亡き祖母を慕って愛唱していた歌に因んで『星影のワルツ』と命名した。
会場では、驚きの表情や笑顔とともに作品に感動して涙する姿を目の当たりにして、「卒業後の進路は一般企業のOLだったが、書道を辞めてしまっていいのかとモヤモヤした気持ちを抱えていたこともあり、実際に私の作品を見て涙する姿を目にして、創作活動を続けて行きたい、続けなければならないような使命感のような気持ちがあふれて、書作家として活動していくことを決意した」。

そんな矢先、大学時代の友人から頼まれて小学校で非常勤講師の特別支援教育支援員として働くことになり、二足のわらじを履いてのスタートとなった。
個性豊かな子どもたちとの出会いで、一緒にアートを楽しむこと、彼らの自由で生きた感性に魅了され、自分自身の創作活動にも影響を与えた経験となった。
その後、転勤した小学校で書写の授業を教えるようになると、《楽しく、笑いながら、気づいたらうまくなっている》というユニークな書写の授業用として作成した指導書に全国の小学校教諭から引き合いがあり、現在では全国を回り小学校教諭のための書写指導の講座なども行っている。

ニューヨークに住む友人と再会をきっかけに2017年夏、再渡米した中島さんは偶然、入ったラーメン店で出会ったのはNYラーメンコンテストで優勝した『麺屋二郎』のオーナーだった。
オーナーの依頼で『麺屋二郎』ニューヨーク店の壁面に作品を描く機会を得た。
さらにニューヨークの人気イベントの一つであるJAPAN Fesの担当者ともその場に居合わせるという奇跡が続き、イベントへの出演が決まった。
開催当日、ストリート上でのゲリラパフォーマンスは、アート好きのニューヨーカーの琴線に触れて、大きな話題を呼んだ。
そして、現地で出会ったアート関係者から「あなたのアートはおもしろい」「世界で挑戦すべき」との言葉に背中を押されて2018年3月、ニューヨークのアートイベントである「SCOPE ART SHOW」に単独出展、さらに同年8月、現地で個展も開催し、成功を収めた。

目標は『世界の中島』、書の現代アートが世界と日本を変える

「私の最終目標は『世界の中島』になること。世界中に日本の文化である〝書〟が広がっていくことで、アートを通して、誰かを笑顔にして幸せにしたい、世界を平和にしたい。そして日本でも日常的にアートを飾る習慣が生まれることを願っている」と、中島さんは瞳を輝かせる。

子どもの頃、《洋服屋さんになることが将来の夢だった》という中島さんは、布切れや服、カバン、さらにファッションとしてのタトゥーまで、さまざまなモノを対象に感性あふれる書のアート作品を描き出す。

「やりたいと思ったら、まず動くことが大事。動くと、それがきっかけになって、転がり出していく」「行動するか・行動しないかで人生は変わる。やりたいことがあれば、まず動く!!!それも全力で楽しんで!」と、明るい表情で語る中島さんは、自らの〝世界戦略〟の実現に向けて、着実に筆を進める。

DATA

代表者:書作家 中島美紀
事 業:書のアート作品の全般的な制作、書のアートパフォーマンスなど
URLhttps://miki-nakashima.net/ 
https://www.miki-nakashima.com/

Follow me!